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台湾に新たな芸術観光地「彩虹眷村」  91歳の「虹のおじいちゃん」が一人で作り上げた [台湾百面相]

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「彩虹眷村」は台中市の成功嶺の東側、南屯区の長春エリアにあり、この眷村周辺には、新しい建物や大学などがある。

「彩虹」は中国語で「虹」のこと。この場所を直訳すれば、「虹の村」になる。
 
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ここに絵を描き始めたのは、「黄じいさん(黄伯伯)」こと黄永阜(Huang Yung-fu)さん。91歳の黄じいさんは、香港九龍出身。若いころ、国民党軍に志願し、台湾へとやってきた。高雄、屏東で暮らした後、台中の春安社区の「眷村」に落ち着いた。
 
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「眷村」(けんそん)とは、台湾において外省人が居住する地区を示す名称。1949年から1960年代にかけ、国共内戦で大陸を失った国民政府により台湾への移住が行なわれた中華民国国軍とその家族60万名が建設した家屋が密集した地区が誕生し、既存の集落と区別されてこの名称が使用された。
 
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「眷村」の多くは日本統治時代の建築物を利用したため、日本統治時代に日本人が多く居住していた台北市、嘉義市、台南市、高雄市などに集中して成立した。
 
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「眷村」は通常広大な面積に建設されているが、それはまた閉鎖的な社会であり独自の文化を有していた。現在でも「眷村黒話」と称される独自の言語用例が使用されるなど、台湾のサブカルチャーの一つとしても注目されている。
 
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ただ、簡陋な構造のため、衛生環境、公共施設が未熟である、人口減少により、治安の死角が発生しているなど、1980年代より政府による改善事業が実施され、新に近代的な国宅大廈が建設され、居住環境の改善が実現している。
 
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「眷村」は、そこに住む人々が平等、助け合いの精神で暮らす独特の文化がある。独身で年老いた老兵が多く、住宅も決して立派ではなく、若い人は、この眷村を嫌い、外の世界へと出て行った。
 
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黄じいさんの暮らす眷村も同じく、住む人も減り、現在では3家族(うち、1家族のみ複数人、黄じいさんともう一人は一人暮らし)になり、台中市の再開発区になり、まもなく取り壊されるという運命でした。
 
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そんな再開発計画の話がでていた2008年のある日、黄じいさんは、突然、ペンキで家の前の灰色のコンクリート壁に絵を描き始めたのだ。
 
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なぜ描いたの?と聞くと、「退屈だったから。」と答える黄じいさん。
 
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絵を描くことを習ったわけでもないので、思いついた絵柄をそのまま描き続けていったそうだ。
 
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人物、水牛、小鳥に飛行機、はたまたそのころ台北の動物園へやってきたパンダの「圑圑」と「圓圓」も。絵のほかにはおめでたい言葉や風刺も。
 
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黄じいさんの郵便受け?「25号 老兵在」(=老兵はここにいますという意味)とカラフルな配色で書いてある。
 
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家の前から隣の家の壁、路地へと、黄じいさんの絵の世界が広がり、評判をきいた物好きな撮影趣味の人々がやってきて、ブログやフェースブックで発表。
 
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彼らの中で、この眷村が再開発計画により、取り壊されると知ってからは、「虹の村を救おう」と、ネットで呼びかけ、台中市の市長へ大量のメールが届けられました。
 
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芸術を愛する胡志強市長は2010年9月に自らここを訪問。黄じいさんの描いた絵で色彩豊かになった眷村に感動。直接話を聞き、ここを再開発計画から外し、台中市の特徴ある公園として残そうと約束してくれた。
 
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かくしてお役所公認の観光スポットとなった彩虹眷村。映画「愛你一萬年」(画像)のロケ地にも起用され、いまでは名実ともに台中の観光スポットの1つとして親しまれている。
 
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「彩虹眷村」はもともと普通の眷村の一つ。昔、この眷村に住む村民は数千戸あって、おじいさんの住む区域は彼の作品のため、この眷村にひとつの小さな芸術空間をもたらした。現在は観光資源として保護されている。
 
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そして、絵画のあるこのあたりは「彩虹芸術公園」に。全体として1つの大型公園になる計画らしい、来年に竣工するということです。
 
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住所:台中市南屯区春安路56巷

料金:無料開放の場所だが、住宅地として住民が暮らす地域なので、早朝や夜の訪問はご遠慮願います。

行き方:

① 「忠勇路」を烏日方面(南)に進み、この大きな廟が見えた交差点を右に標識有り。

② バスで「嶺東科技大学」で下車した場合は、嶺東路を南に進み、郵便局のある90度カーブのところ、西側に階段を上り、塀の間から駐車場、公園の横を通りまっすぐ進むと入り口。

③ 台湾鉄道台中站からタクシーで20分。約300元。台湾新幹線台中駅から10分。約200元。
 
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黄永阜(Huang Yung-fu)おじいちゃんの基本データ:

1923年1月16日生まれ。Facebook
 
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